あ、ワッキー

檜町公園近くの事務所に出かけた。眼下がちょうど東京ミッドタウンにあたる古い雑居ビル。檜町公園をとっかかりに旧防衛庁の敷地いっぱいに、新しいビルとお庭が広がっていて、平日の昼間から大盛況だった。

30分くらい時間があったので、ちょっと覗いてみたけれど、心を動かされるものはないんだなあ。close to the peopleみたいなことをスローガンにしていたりするお店もあったりするけど、そのthe peopleっていうのは、9桁くらいの収入のある人のこと?

月賦でもいいからほしいと思うようなものが一見してぜんぜんないのは、私の購買意欲が低いせいもあるけど、それの顧客になるような人のレベルにないからなのかもしれない。例えばある奇抜なタペストリーをリビングに飾るとして、広さは30畳くらいないと、アートの含む醜悪で気分が悪くなるような悪意を薄めることはできなそうだもん。単純に面積だけが、そういうアグレッシブなアート作品を日常生活に取り入れる方法だもの。うげげげげ。見ない時間があるってことね。視界に入るだけとか。

よその星の人用みたいな、かんじがする。ひやかしで歩いている人、本気で買い物をしている人、「日本人よね?日本人のくせに!」とか怒りをぶつかあっている人。曲がり角で誰かが”something has been stolen・・・”とか言う声がしたりして・・・大盛況。地下は、わりと生活感のある、普通の空間だった。でもひっかかる飲食店もないなあ、やっぱりレベルが違う人間は、興味を惹かれないようにつくってあるのかなあ?新しい場所が面白くないのは、残念だわ。

用事が済んで、帰路、トマト色の帽子を深くカブって、満面にニヤニヤ笑いをうかべながらコチラに歩いてくる人がいた。あんまりニヤニヤしていて不気味なので、ついじっと見てしまった。まあ、片手に携帯を持っていたので、おかしな人じゃないんだろうなと思って、あれ?でも知っている顔だなあ?

すれ違ってから、わかった、ワッキー!わお!