2008-01-01から1年間の記事一覧

本当にひどい年だった。

2008年は、ほとんど9月まで存在しないも同然だった。毎日悲しかった。社会人になって初めて丸3ヶ月、仕事がなんにもなくて、6月から、どうやってったらいいんだか、まるでわからなくなっていた。友達を捕まえては、出口のない文句ばかり言っていたの…

不浄な空気に反応する

暇があれば、学校で習ったとおりにトイレを磨く。私の母校は、なにしろ掃除スキルが育つ。在学中はとにかく掃除をしなくてはならない。いろいろ合わないところがあったけれど、でもここだけはすばらしいといえる。だってあそこを卒業していれば、大理石を磨…

ストイックな窓

小さいころずっと過ごした、冬になるとカンカンなるようなスチームのヒータのある古い建物を思い出す。木枠の窓と、冷え冷えとした床、猫脚の古い家具、壁一面の大人の書物。そういう禁欲的な雰囲気の洋室にいい訳のようにおかれたミルク色のスチールのベビ…

切り株

原宿から渋谷へ向かう山手線の線路端。土手の数箇所に、潅木の切り株みたいなものが生えている。細かく枝分かれしたかっこう。暗がりに見つめていると、そこからズボッと牡鹿が抜け出てくるような気がしてくる。終電と始発の間、まだざわめく繁華街を背中に…

あ、すごいにてる・・・

ジュリアン・オピーの描く日本の若い男にそっくりの彼と、新宿のはずれを歩いていた。で、道でコンロでなんか煮てる人がいて、「あ、なんかすごいにてるね」って言ったら、 「誰にですか???」って君のことじゃないよ。よく言われるんでしょ?上地なんとか…

海老いものおでん

私のこと、たまには思い出していてくれたらいいのに。思い出すだけならタダだし3秒もかからないのに。しょうがないので、まん丸くておいしそうだった海老芋をお上げさんと大根とおでんに煮ることにする。ついでにキャベツの古いのも。ちょっと乾いた葉ものっ…

パスコのイングリッシュマフィン

昨日から胃の調子が最悪。胃痙攣のパルスがきている・・・やばい!持病なの。案の定夜中から痛みが走りだしどうにもならず。家族の朝食にはお茶にパンとさつま揚げときゅうり、やや変なメニューだけど、死にそうなので勘弁、それぞれ出かけていった。9時ごろなん…

魔法の鏡

午後に人に会う用があって吉祥寺に。早くついたので少しぶらぶら。「Cour de Cour」なんか覗いてみる。かわいい包装紙とか、葉書とか、ワンピースなんかもわりといいかんじ。でも今日はなんだか変。いつも一通り見てまわる雑貨屋さんのルートをなぞっていた…

ブルグール

東京ではあまり見かけないのだが、ヒルサイドパントリーにはいつも置いてあるブルグール。挽き割りのドュラムセモリナ小麦で、よくマクロビのレシピに出てくる。パリのデリ屋さんとかには、よくあるんじゃない?多分。食感はぷりぷり感の強い米みたい。粉砕…

ホコリ、チリアクタ・・・ヒカリ。

ハンマースホイが憂鬱だというのは、あまりにも健康的すぎる感覚だと思う。10歳までの人生を半分、布団の上ですごしていたコドモ時代に、私は午前中の雨戸から差し込む光を眺めてすごしていた。ヒカリというよりは、ホコリチリアクタが空気に舞踊るのを、細…

心臓が恋をする

11月がもうすぐ。思い出して見ると、少し肌寒くなってひじのあたりが冷たくなるこの季節に、恋におちる。実は医学的にも心臓が弱いのだけれど。すぐ胸がキュンとする人は狭心症の気があるそうだ。恋愛なんてまさに心の病。もしワクチンがあるなら、保険外治…

mama mia!

映画俳優なら、メリル・ストリープがいちばん好き。子どものころ「ディア・ハンター」や「フランス軍中尉の女」を見て、ほんとうに性別を超えた才能のある人だなと思った。脆く哀しげな表情をすると今にも壊れそうだし、氷のように目の前の弱者を殺す姿にも…

ジャングルキッズ

「おかあさん!シロテテナガザルが鳴いてる!」そう叫ぶなり、コドモが東門から走り出し、象舎には目もくれず、虎とゴリラの森を駆け抜ける・・・そして奥まったところにあるブースに。確かに目の前で、白い手をしたテナガザルが口をひし形にあけて「ほーっ…

レイコという女

5歳くらいまで、オトナになったら名前を変えられると思っていた。自分も自分の名前もキライだったから、「レイコ」にしようって思っていた。休日、誰もいない家の階段にできた陽だまりにすわって、いつかレイコになる日をぼんやり空想する。レイコは髪がつ…

運がいい

久々きてる・・・とこのごろ思う。きっかけはタイガイ仕事の量で、じわじわとボリュームが増えてきて、考えることが目一杯になってくると、どこかの回路が開くみたいな・・・。そうすると神様がこちらを向いたかんじがしてくる。なんの根拠もないんだけれど…

柿ヨーグルトおいし!

凝り性なので、一度はまると続く。 家族がいなくて忙しいと、柿をむいて、バナナとヨーグルトで合えたものを常食にしている。これって「ずっとこういうものが食べたかった」味で、発見した!かんじ。甘くてミルキーですっぱくて、でも芯のほうの味があまりな…

カスタード系男子

混雑する街で話すのに、女子御用達のパンケーキカフェに入ることになる。http://www.pancakedays.jp/およそパンケーキとは縁遠い彼は超居心地が悪そうにもぞもぞ・・・昼時だし、他に頼みようもないのでパンケーキセットを。素直におすすめのバニラアイス+シロ…

鰯の文化

アンチョビを切らしていて、もうパスタもゆでちゃったのに・・・急遽ナンプラーで代用してみると!うわお、もうアンチョビはいらない!

ただひとり東京の22階

厳密にはひとりじゃなかった。例えば前後15分間を言うなら、ぜんぜんひとりじゃなかった。でも、そのときウェスティンホテルの「恵比寿」の板厚2センチの鉄板前カウンター前にいた私は、部屋にひとりで、ようやく一週間ぶりに晴れた、眼下の輝く夜景を見下ろ…

フォションのキッチュなエクレア

いろんなベーシックスイーツがデコになっている今日この頃、日本橋TAKASHIMAYAのフォションを覗いたら、パリ本店HPにあったのと同じデザインが!縦にすると床屋っぽいトリコロールや豹柄のエクレア・・・キッチュなのもわざと?シェフ・パティシエ・クリスト…

おばけのラーバン

スウェーデン語って、すごくふしぎ。何言ってるるかぜんぜんわかんないけど、逆さ言葉みたい!つい聞き入ってしまう。http://www.spoketlabanfilm.se/暗がりが怖い、声のかわいいおばけ。このごろ、私が住んでいる世界は、他の人の世界と違うことがあるって…

みつばちを飼う?

「庭で飼うはじめてのみつばち」という本。うーん、これはえらく魅力的。前から都会で暮らしつつ、食糧を自給自足に近づけることに興味があって、これって、虫を確保すればえさもいらないし、巣さえ管理できればいいんじゃないんだろうか???売ってるの?…

ナイルバーチ

ぶらぶらと休日の夕方の買い物にでかける。ハナマサに行ってみようかと思い、あれやらこれやら・・・品物をひとつひとつ見て回る。長居の迷惑な客だ。けっこう好きなのが冷凍の魚売り場、ナイルバーチが切り身になって売っている。ナイルバーチだよだって!…

トビウオの群れ

リッパな8匹のトビウオをどうするか?開いて軽く干してあるけれど・・・。知り合いがあまりの大漁にもてあましてよこしてきたサカナ。ありがたいけれど、ちょっと困る。「へえ・・・これがトビウオ?本にも書いてあったけど、ホントに銀色なんだね、羽が。」…

青山で雨

突然、数的の雨。そんな大したことにならないだろうと平静を装って歩いていた。雨が降ると、折り畳み傘を出したり、朝予報を見ているから、傘をもっていたりして、すぐ対応するのが日本人のすごいところ。欧米人のすごいのは、平然と傘もささずに雨の中を歩…

あんたはまるで岩のようだ

ときどき、いる岩男。地下鉄に乗っていて、ドアの前に立っている。こいつきっとどかないな・・・って予感。案の定、降りようと思ってその人の後ろあたりに立ってしまうと、人がたくさん降りるのに、そいつはドアの前に立ちはだかる、都会の人の流れに逆らっ…

次回はヌケガラで。

生きていること自体が病気みたいなものだ。でも、自分の考えと、現実の世界の距離が離れすぎることはよくある。あまりにも落差が大きかったり、否定され続けると、ネガティブで小さなサイクルから出られなくなる。上々に機能する脳のコンディションを維持す…

ぬえ

ぶどう園の近くにいる。子供を連れていると、丘の向こうから犬のような雰囲気の動物が群れでこちらを覗っている。厳密に犬ではない、鼻のあたりがあいまいなかんじなのだ。そいつらは、やがて標的を決めたように、私のほうへむかってくる。はじめはゆっくり…

西部劇おばさん

「おかあさん、明日弁当忘れないでね。」と言われ、忘れてて!あわててスーパーに走る・・・そうだった、明日は給食がないのだ。20時を回っていて、もう人もまばら。商品もまばら・・困った!とにかくパンとマスタードだけは確保。あとは常備菜のサンドイッ…

とんこつプリン???

セブンイレブンのいちごサンドもだけれど、フルーツサンドって、パンの微妙な塩味がケーキよりもクリーム&フルーツの味を引き立てる気がする。麻布十番のサンモリッツのフルーツサンドはすごい!見かけは普通に黄桃とかパインの缶詰が入ってて、パンはそっけ…