2010-01-01から1年間の記事一覧

ひっこぬけ!

別れの歌

今日浅田真央がすべっていた。この曲を聞いていると、なんだか人の心のうねりを追っているような気がしてくる。ショパンがポーランドへの郷愁と、もしかしてジョルジュ・サンドを思って書いたんだということだけれど。別れを前にして、揺れ動く心というのは…

孤独な男 シューベルト

シューベルトのリートに「孤独な男」というのがある。孤独というとすさんだ心情を切々と・・・と思うとそれが違う。一人で暖炉の傍らにいる気楽な人のつぶやき。「暖炉ナウ」みたいな軽快な歌なのが面白い。そのなかに暖炉のそばにそう少し居たいけれど、火…

崩壊寸前

私の仕事の真骨頂はアイデアと情報収集にあるのに、その両方を封じてしまって、何をしたらいいのか。命令通りテキストを頭を使わずにただ書けばいいということなのか。それは=侮辱だってことに気づかないらしい。人にはそれぞれに認めてほしい最低限のプラ…

ヴァガボンド

アニエス・ヴェルダの「冬の旅」や、ジャック・リベットの懇切丁寧な「ジャンヌ」が観たいなあと思う。単にサンドリーヌ・ボネールのエラの張った顔がみたいだけ?なんでウィリアム・ハートなんかと結婚したんだろ?あのひとって悲しそうな犬みたい。人間と…

つまらない話

わざわざ考える物語は、成功したり、完結したりするもので、建設的に進んでいくものだけれど、私の物語は違う。 エネルギーを傾けてつくりあげたものが、誰にも認められず知られずにだめになってしまう。悲劇にさえならない。なんの結末も迎えない。成果を目…

ライフofハグ

こないだ突然ハグされた。いいかげん年くってるけど、慣れないね。国際都市東京ではいつかハグがあいさつとして定着することがあるんだろうか?ほわっとふわっと、空気ごと抱かれる、あんなに邪念のない友情のこもったハグができるなんてすごい。 身体に触れ…

ボランティア

仕事で長年医療ボランティアをしている人を取材する。どういう仕事をしているのか、どんな動機でしているのか?みたいなことを聞いてみるのが目的だったんだけれど、 資本主義がカバーできない需要と供給、プラスアルファを担う存在として、批判があっても必…

マット・デイモン

死後がテーマのイーストウッドの新作。スピルバーグにして彼しか監督足りえないと言わせた脚本。3人の人物のエピソードが重なっていく寓話のような話で、感情を揺さぶる映像が何箇所かあり、映画人としての円熟したスキルを感じた。でもさ、死後の世界につ…

薄馬鹿下郎に地獄あり!

出会ってしばらくは魔法が働く。この人は自分の役に立つんじゃないか、いつかお金を引っ張ってきてくれるんじゃないか?そういう間は多分、蜜月めいた目付きが続くけど、しばらくして、私がパーフェクトにただの人だということがわかると、神かくしのように…

発見者になること

でも一番面白い体験ができるのは、何かをやっている人で、みている人じゃない・・・。時代のスピードについていけない。気のきいたことを言えない。いまさら新しい人間にはなれないってことか。あと4時間でひとつ年をとる。ブッパダールは都会のアリスの出発…

limits of control

http://loc-movie.jp/site/index.html自分の人生だと思っても、メディアから吸収した知識と疑似経験がほとんどで、一次情報なんてほとんどない。 そんなこと指摘されても、すでに肥大した経験値をどうしたらいいんだろ?それがない状態だと、例えばこの季節…

The Walker

試写でも前評判でもロードショーでもあんまり評価がなかった気がする映画だったけれど・・・海へたどり着いてボートに乗るシーン、負傷しながらオールを操るワシントンが見ている風景、崩れ落ちて灰にまみれたマンハッタン島を見るだけでも、大層なカタルシ…

おしりのトルソ

テレビにピアニストの舘野泉が出ていた。首にかかっているフィンランドのアクセサリーに見覚えがある。後ろ向きのトルソのレリーフで、金色の金属でできている。どうして見覚えがあるのか?前にも舘野さんがしているのをテレビで?そうかも。その、腰を少し…

ココアブールドネージュ

無印良品の人が叫んでいる「人気商品ブールドネージュ、試食をお出しています!ぜひご利用ください!」 バターとナッツパウダー、片栗粉、砂糖と小麦粉をまるめて焼いたサンドクッキー(砂みたいな歯ざわりの)で、くちどけがよくて美味しい、子どもでも手で…

CET BPA ナイトクルーズ@日本橋川 

http://boatpeopleassociation.org/aboutus/ http://www.centraleasttokyo.com/10/index.html CETのイベントで、昨日の17時発 日本橋川クルーズに乗船。 ダルマ船にのって、日本橋のたもとから茅場町、九段、お茶の水の聖橋をくぐり、万世橋、隅田川に出て、…

ケネス・アンガー「マジック・ランタン・サイクル」  MAGIK LANTERN

http://www.imageforum.co.jp/anger/その昔、それと知らずアンガーの著書「ハリウッド・バビロン」上下巻を彼氏から誕生日にもらった。「その本、棚に戻したり出したりして、本屋で何度も見ていただろ?」って。なんていい人なんだろ。ビンボな私はそんな本…

ペンギンカフェ

新国立劇場にペンギンカフェを観に行った。芸術監督に就任したRBのビントレー作、被り物の小品で、絶滅に向かう動物たちが集まるダンスホール・・・の悲しいお話。初公演はトリプルなアンソロジーで、踊り手の実力やカラーがよくわかるかんじ。一緒に見てい…

あ〜この気持はこの世の音に変換できない あ〜

あ〜に近い、叫び声としては人間が認識できる周波数では表現できないこの気持!どこかで誰かが吹く犬笛が聞こえるような、あの気持ちに近い、耳の中がかゆい、音がわかるわけではないのに、スクラッチ感がぬぐえない、その笛をふくのをやめてくれ、その高周…

その瞬間、見学希望。

韓流、トライしたけど、ムリ。こんなにラブコメ好きなのに、あのジャンルだけはダメ。ハーレクインロマンスの上にマットレスをのせて眠るほどのロマンス好きに進められたセレクションも、だめ。ロマンス好きだなんて、もう言えません。でも恋って結局何がい…

Googleの日本語入力辞書

マイクロソフトの入力辞書があまりにも「バカ」で、なんちゃって変換がひどすぎて、原稿書きにはストレスが大きすぎるので、Googleの入力辞書に変えました!はえ〜!すげ〜!これまでグーグルのツールって使いにく!って思っていたけど、これに関しては◎でし…

フルーツサンド

ナニがやばいって、フルーツサンドだ。プロのフリーツサンドはクリームが違う。例えば麻布十番のサンモリッツ。町の実直なパン屋さんそのものという風情が好きで、子供のころからなじんでいるお店で。あそこのフルーツサンドは麻布と聞くと頭に浮かんでしま…

タイヤは切ない・・・

なぜか昔公園にゴムのタイヤがいくつかあった。寒くなってくると、思い出すのがあの温もり。重くて臭くて、転がすにも難儀で、どう遊べというんじゃと子供ながらに思っていたけれど、真冬の晴れ間など、太陽の熱を吸ったタイヤにうつ伏せになってみると、じ…

あと10年

地下鉄半蔵門線。九段下から乗っていた60代の男性二人連れがいた。「こうやって誰かと二人で回ると、売り上げが半分になるけれど、仕事を覚えられるチャンスなんだよ。例えばさっきもあそこで客が健康保険をやめるって言ってたけれど、他の知識があれば、…

食と思想

ちょっと前に知り合った人が「食と思想」の「土曜社」という出版社を立ち上げた。 http://d.hatena.ne.jp/doyosha/ 今どんな本を出しているのか?ってまだですね。パーティーは人人人人人人DJ人人突如子供人人人美女三人組人人人主催者様人人人みたいなに…

センシティブ

代々木公園の交差点で信号を待っていた。横断歩道にバッタのような物体が飛んでいる。そこにバスが続けて2台きて、大きなタイヤを軋ませる。 「ああ!なんてこと!」バッタは無事だったのか?間髪をいれずにバイクが一台走り去る。 奇跡のようにバッタは、…

長いお別れ

村上春樹の新訳がでた。チャンドラー、長年親しんだ文学を自分の言葉に置き換える快感ってすごそうだ。原文を自在に読みこなす、異例の日本人作家村上春樹の真骨頂だと思う。かなり異質な文学世界を自分の言葉で実況するような、感覚?なんだろうか。 村上春…

アントニー&ザジョンソンズ

天使に性別はないという。私は前にアベマリアを稽古していて、これはお告げの歌、男でも女でもない主体が歌わなくてはいけない・・・と教師に言われた。 私の声質は「ボーイソプラノ」に近い周波数なので、まあまあ近いかも?と思ったが、とんでもない。アン…

鬼束・・・そんな予感が。

昔、トップランナーに鬼束ちひろが出演したとき、司会の田辺誠一がしきりに彼女を見ていたのを思い出す。あれれ・・・?と思うほどに、彼女の歌の満身創痍な言葉や、悲壮な歌い方にも大いに関心があるみたいで。なにしろ視線が絡んでいた、粘っこく。別にど…

精神身長

彼が笑う、洞穴でドラを打ったようなウルトラバスで。 「君は、自分が155センチくらいのつもりでいるんだろう?総身に知恵が回るカリカリしたやり手のつもりなんだろ?」 いきなりだが彼曰く、人には「精神身長」があり、その性質と見かけが一致する「境界点…