アルファロメオで公文のお迎え

夕方、近くの公文がはいっているマンションの前にスカーレットのアルファロメオが停まっているんだけど、小さな男の子のお父さんらしき人の車。

彼は中肉中背で四角い顔に手入れのいい口ひげ、あごひげで18時にコドモのお迎えに来られる職業らしい。5歳くらいの男の子の手をひいて、ビルから出てくると、スカーレットのアルファロメオに乗り込む。助手席にチャイルドシートがついている。

「今日は後ろに乗ってくれないかなあ?荷物があるからさ、前は」
「嫌だよ、子供はチャイルドシートに座らないとつかまっちゃうんだよ。おまわりさんに。」
「まあ、そう堅い事言うなよ。」
「お父さんが、捕まっちゃうんだよ。」
結局、前の荷物を後ろに移して発車。

でもよくわかる、スポーツタイプの緋色の車の後部座席はほとんどトランクで、狭くてきっと居心地が悪いんだよね。でもコドモがいても、緋色のスポーツカーに乗り続けている、しかもかなりクラシックなアルファロメオを買って、養うお金があるなら、セダンだって普通に買えるだろうに、買い替えずにこれで通す、お迎えだってやっちゃう、っていう心意気が、なかなかかっこいいなと思う。あえて、助手席にチャイルドシートをつけても、っていうところが、なかなかいい。

がんばれ、と思ってしまう。多分後部座席にはチャイルドシートが乗らないかもだよな、荷物だって載らないんだからさ。