デンパトウの悦び

井の頭公園のブランコの前にいた似顔絵描きに描いてもらう。どうしてだかどうしてもその似顔絵描きの人に描いてもらいたくて、何十分も並んでしまった。帽子の下にちょっと解析不能な笑みをうかべている。ほんの10分ほどで描いてしまったのだけれど、その似ているのかどうだかわからない絵をもらって、500円を払う。しばらくすると、似顔絵前・似顔絵後というくらい、ドロドロと思い悩んでいたことに気持ちの整理がついてしまった。やっぱり悲しいけど、少し気分がよくなる。どんな魔法を使ったのだろうか。

今日は見通しがきいて、遠くに電波塔が見える。いい言葉だなデンパトウ。フランスの天才調香師みたいな響き。濁音と半濁音がまざっていて、小気味よい。デンパトウデンパトウデンパトウ・・・。

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中野ブローウェイで永澤俊矢とすれ違う??人違い?でも、あの人って美しい雄牛みたい。この写真、すんごい見つめてくる、くるなあ。照れるじゃない。

誰かに抱き寄せられる夢をみる。右の肩の丸い骨を手の平が覆う、引き寄せられると煙草とほこりっぽい雨の混じった匂いがする・・・。

絵画の修復士が主人公のフランス映画のタイトルは「ポルノグラフィックな関係」だったか。大人の関係だって割り切ったつもりでも、生身だから心に何か生まれてしまう、それに気づいてしまったら参るなあ、切ないなあっていう恋の映画。TSUTAYAにあるかな?

ポルノグラフィックな関係 [DVD]