ケネス・アンガー「マジック・ランタン・サイクル」  MAGIK LANTERN

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その昔、それと知らずアンガーの著書「ハリウッド・バビロン」上下巻を彼氏から誕生日にもらった。「その本、棚に戻したり出したりして、本屋で何度も見ていただろ?」って。なんていい人なんだろ。ビンボな私はそんな本すら買えなかったのだ。
そのアンガーが四谷にあったイメージフォーラムで何度も定番で上映されていた{スコーピオライジング」「ルシファー・ライジング」や「ラビッツ・ムーン」や「花火」の監督だと気づいたのは、あとのこと。2002年に来日特別公演で本人がアンソロジーを組んだのが「マジック・ランタン・サイクル」の9作品。部分的には見ている・・・記憶はおぼろだけど。テクスチャーの粗い画面だった。チラチラした映画。

その!ケネス・アンガーのアンソロジーが観たいなあ・・・以外な人の口から出てきた。え?そんなの興味あるの?

10代の頃イメージフォーラムとか青芸とかモッコスとかユーロスペースとか俳優座とかバウスとか・・・通いつめたアート系のシアターでしか上映しないアンダーグラウンドな映画。ベルリンならスプートニックとかズーデンみたいな・・・まだあるかな?
さらにラース・フォン・トリアーの新作の試写状を見るなり、あのベッコウ飴ごしに見てるみたいな黄金色の映画「エレメント・オブ・クライム」に話が及び「あれは参ったなと思ったよ」・・・映研のお兄さんは何でも知っている、本当にそうなんだ。

あの監督だれだっけ?そうだえーと、デレク・ジャーマン

彼がシネアストなのは薄々気づいていたし、ヒッチコックが好きだとか、あの撮影のライティングは・・・とかそういう話題も出たりする相手だけど、時に精緻に歴史学者のように映画を語るし、でも、そういうところまで網羅している人だとは思わず。嗜好が違うだろうと思っていたんだけど・・・意外すぎ。川島雄三なんかは、わかる。「還ってきた男」とか何本かしか見たことないけども、「しとやかな獣」とかはいかにも。彼って若尾文子みたいな女と付き合っていそうだもの。菅原文太の初期作品とか「網走番外地」とかも好きそう・・・でなきゃ、ジョン・フォードとか、ジョン・スタージェスとかね。オリバー・ストーンとか?

私じゃあ、シネアストな話し相手として役不足、ごめん。