例の先生

テレビの子育て番組関連の仕事で、昨年末までいろんな医師に取材していた。開業している先生、大学病院の先生、毎月、違う先生に時間をもらう。テーマは小児医療、小児保健、QOLなどなど・・・。あたり前だけど、医学って科学なんだってことを再認識した。

データに基づいたことしか書いちゃいけない。でも情報のエンドユーザーは、赤ん坊を生かしておくだけでも大仕事で、実用第一だから、そのあたりにむずかしさがある。

頭はクールに心はあたたかく。出会う先生は、仕事熱心で、人類愛にあふれている人ばかりだったと思う。いろいろ言われているけど、そうだった。旧友で医師になった人たちも然り。君たちは24時間医者なんだね。どうでもいい話をしていても、アドバイス口調で、分析的、気分で物を言わないクセがついている。それはもちろん立派なことだけど。

「医は仁術」とおじいさんも言ってた。医者だった祖父は戦後の一時期、有楽町のGHQ本部付近の雑居ビルで、いわゆる「例の先生」のアルバイトをしていたらしい。わけありで自宅付近の病院へいかれない人が、こっそり頼るたぐいの。

家の書斎には、そういう人の検査結果のファイルがあって、子どもだった父はこっそりのぞいては、意味もわからず「+++」だと「この人はえらいぞ」と「-」だと「残念、もっとがんばらくちゃ」と思ってたんだって。

今日の夕飯: ピッツアマルガリータ ラムのポン酢焼き 温野菜とハーブのサラダ
コストパフォーマンスが驚きのスペインワイン★バラホンダ イエクラ バリック(樽熟) [2002] 調子にのって2本。