不倫の果ての神さま落ち

「ことの終わり」という映画。

監督がニール・ジョーダンだけにわざと、冒頭は古典っぽく、いわゆるグランド・ホテルスタイルの風情だ。たとえば、ジョージ・キューカーくらいに。スティーブン・レイの役がウイリアムホールデンレイフ・ファインズの役がジョセフ・コットン、レトロ?

1940年代のロンドンで、官僚の妻が、近所の小説家と恋をする。小説家とは別れたけれど、彼女には、すでに第三の存在があるらしく、二人の男は、嫉妬に苦しめられる。第三の存在を憎むあまり、男二人はとうとう手を組んで3人で暮らす・・・夫なんてマゾヒストとしかいいようがない。わざわざそういう情念を呼び込んで楽しい?雨にぬれ、めそめそごにょごにょズタボロなレイの傷心夫も逸品だ。対してファインズは、額に青筋たてて美しく怒り狂う。さすが青筋俳優!怒ると絵になるなんて稀有なこと。別の映画で、裸の氷漬で憤死していたシベリア流刑地の受刑者なんか、Fベーコンじみた凄さがあったけど、これも。3人がドンズマったところで、首尾よく妻は不治の病に・・・そして神父さんもびっくりのミラクル落ち・・・面白い。はなはだしく陰鬱だけど、スコッチにぴったり。

監督、内容、俳優はともかく、肴になる映画というジャンルがある・・・

今日は下の子がなぞの発熱、昨夜から38.5度出している。元気なんだけどね?ぶつぶつもないし・・・溶連菌感染症のうたがい?流行しているから。

でも、近所の内科には、迅速診断キットがないだろうな・・・。