オオハクチョウ氏のお尻自慢

お堀に白い三角のヨットみたいなものが浮いている。ふと帆が傾いて、反対側からオオハクチョウの首が現れた。さかさになって何してたの?

このごろ、仕事の移動で堀の周りを歩いているとよく彼に会う。公園の管理組合によると、この人懐こいオオハクチョウは「はぐれ鳥」で、どう間違えたのかワタリの群を離れてしまい、力尽きてこの堀に落ち着いてしまったらしい。公園の管理スタッフを見かけると、水を切って泳いでいって、管理ボートにイタズラをする。オオハクチョウだから羽を広げると大きくて、ぶつかってくるとボートが揺れるほど力がある。

もう自力で群れには戻れない・・・ということか、誰かが風きり羽を切ってしまったらしく、飛んでいるところを見たことがない。下手に飛んでいったところで、一羽ではシベリアへ帰れないんだろう。もし、彼の命があるうちにバイオか工学の力で風きり羽を再生することができて、飛べるようになったら?もし新潟かどこかの白鳥の湖まで運んでいけたら?群れにもどっていけるんだろうか?それともほとんど幼鳥というときに一羽だけになって、長らく白鳥をみていない彼には、仲間がわからないだろうか?きれいな女の子でも?

白鳥は孤立しやすい鳥なんだろうか?デンマークの湖でも、一番有名な白鳥ははぐれた雛だったしね。でも、彼は大人で、自分が美しいかどうかなんて、気にしていないだろう。
しきりにホイップクリームみたいなお尻を水面に突き出して、暖かくなって増えてきた小魚をお食事中。

タイトルをカタカナにしてみました。カタカナが好き。