やっぱりジーン・ケリー!

今より大人だった10歳の頃、初めて夢中になったスターは、ジーン・ケリーだった。土曜日の午後テレビで見た「雨に唄えば」にほだされてしまった。お小遣いをためて「MGMミュージカルベスト」という二枚組みのLPを買って、当時見れもしないミュージカルナンバーをそらんじるほど聴いた。音楽の好みのベースは、多分その頃できたんだと思う。ついでに男性のタイプも?好きになる人はみんな、どことなくイメージが近い。唄と踊りのセンスがいいっていうのも、大事。そういうのって、話せばわかるじゃない?

彼は、西洋人にしてはずんぐりしていて顔がでかい、おでこが広くて、目が離れている、微笑しているみたいな顔立ち。少しスモーキーな優しい声。「グラン・ブルー」のジャン・マルク・バールが好きなのは、ジーンに似ているから。確かにすごく頭が切れるってかんじはしないけど、前向きで明るくて踊りだしそうな、くすぐったいかんじ。気楽で長生きしそうなかんじ、長生きだよね、実際。人生を謳歌しよう、MGMの前向きキャンペーンは21世紀でもまだ効果絶大、私には。

「カバーガール」なんて、完全に「雨に唄えば」の二番煎じだけど、女のために恋心を飲み込んで身を引く男って、真骨頂だから。

内村さんにも似ている?確かにあの人の顔は好きだけど、シャボンの王子様だからなあ・・・ね?