ハグハグ

コドモを抱きしめたいと思うことは、時間を巻き戻してまた1人になってしまいたいと願う気持ち。ひとつの塊になってしまえば、千の風に巻き上げられても、はぐれずにすむから。元々は1人だったのに、身二つになったから、なんか心配なんだもんな。

朝、コドモの匂いを嗅いで、今日も元気だ、とか今日はちょっと風邪をひきそうかな?とかお腹の調子がいまいちかとかって確かめる。朝ギュっと抱きしめて、今日もおはようと思う。上の子には、もうすでにそれができない距離がある。だから顔をみて、目をみて、今日も大丈夫かな?と思う。年々、コドモたちは物理的に私から離れていって、完全に私の手のとどく範囲から出て、ひとり立ちするまで、あと数年だろうな。身も心も、だんだんに、こちらを向いたまま後ろ歩きで親の影響から離脱していくかんじ。そろそろと。このごろ、そのスピードにわずかな加速を感じるんですわ。兄は大人になりつつある。

ある日、大人になって誰かに抱きしめて欲しいと思ったり、抱きしめたいと思ったりするんだろうけれど、それは小さい頃の思い出とつながっている気持ちなんだろうか。情熱とは違う顔をした愛の優しい気持ち。そういう相手とめぐり合って欲しいなと思う。

あまりにも恋愛まみれなアンアン、でも表紙がツマブッキーなので、つい立ち読み。「初めてその人とキスをするときに肌の相性をチェック!」みたいなことが書いてあった。チェックできるほど冷静なキスでいいんだろうか?せめてちょっとはうっとりしようよ。ロマンがないよ。