いたたまれない
買い物に出る前にじゃがいもを鍋にかけていた。
「これ沸騰したら消してね」「ああ、わかった。」
出かけて、帰ると、ドアの隙間から異臭?入って見るともくもくになっているのに、夫は「塊魂」やってて、気づいていない。暗いしね。
レンジの火をとめた。ジャガイモは墨、鍋は黒こげ。火事にならなくて幸運だったと胸をなでおろす。30分もかかっていたら、それは焦げるよな・・・。
「よかった、火事にならなくて。あ、ビール忘れちゃったわ」「じゃあ、俺、ビール買ってくるよ」「いいよ、私がまた行ってくるよ。」「俺、いくよ。」
恐縮して謝りながら、彼は私の顔をまともに見れず、託された鍋を焦がしちゃったことに、もういっぱいいっぱいになっている、そういう顔だ。どうにもいたたまれないから、外に出たいんだ?飛び出して行ってしまった。
夜の暗い道々で、1人百面相をしながら、後悔にもだえる顔が浮かぶなあ、へへ。
30分後、山ほどビールを買って、すまなそうに帰ってくる。
夜中、なんかゴシゴシ音がするなと思ったら、焦がした鍋をこすっていた。「俺にコブラツイストな気持ち」でいっぱい、この人のこういうところ、昔からかわらない。
ははは、かわいいなあ。