徳を感知してあらわれる

yogodog2007-07-08

湯島の聖堂にいると、焼香の香りがして、黒鋼色の建物の屋根は黒々と高く、静か。まるで中国のお寺にいるようだと思っていたら、西遊記のロケでも使われていたんだって。

屋根にいるトラのような動物はなんだろう?と通りがかるとよく不思議に思っていたのだけど、架空の動物なんだって。他にもしゃちほこの豪華版みたいな聖魚もいる。もっとも近くの神田明神にしても、朱門の東西南北に玄武・鳳凰・白虎と青龍がしつらえてあって、湯島界隈っていうのは、実は霊獣銀座なのである。

その虎のような生き物は「鬼龍子」というのだそうだ。面白いなと思うのは、この霊獣が、徳を感じて現れるというストーリー。そこに孔子という人物が現れるまでは、存在しなかった不思議な生き物が、あまりの精神力の強さに引き寄せられて姿を現してしまうというんだもの。

見えないけれど、空中に存在していたのが、精神力のパワーエリアでだけ視覚化するとか。どこかにまとまっているものが引き寄せられるのか・・・徳のある人の出現で、この世のものとは思えないものがわらわらと出現して、この人は特別なのよと、超自然の力が人々にあからさまに格付けしてみせるという考え方。奇跡と伝説の効用ってやつね。

ドラえもんみたいなもんだ。のび太は特別な存在、なぜならドラえもんが選んだから。

ふうん、じゃあ普通の我が家のベランダに突然鬼龍子が現れたら、うちの誰かが聖人だってことになるんだろうか?ふうん、面白い。