それぞれのかわいらしさ

バギーに乗って、気持ちよさそうにしていた8ヵ月くらいの子が、突然に眉根を寄せて手元をじっとみつめる。何か考えているみたい?じーっと見ていたら目があって、「なに?」っていう表情をするから「別に」って目で応える。

赤ちゃんが何か考えている、何かに気づいたみたいな瞬間ってかわいい。

今日、お料理の取材をしていて、一応資料写真を撮るんだけど、忘れてすぐ食べちゃった。あ、写真と思ったら、同席の人が撮っていてくれて、「取材なのを忘れちゃったんですか?」と笑われる。デザートって、見た瞬間ちょっと我を忘れて、夢中になっちゃったりするんです。仕事を忘れちゃいけませんけど・・・。

そのくらいトューランドットの春のデザートは素敵でした。杏仁アイスと櫻のアイス(これはわずかに桜の塩漬けの塩気が甘みを引き立てる系、味覚がくるっと一回りするお味)が、キラキラいする金木犀のゼリーに載っている。お皿がガラスで淵が金色をしていて、これはきっと春の流れに漂う櫻花のお見立て。このごろ空気も春だけど、気持ちも春になりました。春のランチっていいなあ、たとえ仕事でも。

ここんところ、ずっと考えている。でもそんなのなんの価値もないかもしれない。どうか私の脳みそにちゃんと力があって、使える結論をはじき出してくれますように。それにはどんな情報が必要なのか、何が足りないのか、それに気づくといいけど、ひたすら、見飽きた事実をひっくり返したり、放り投げたりして、新しい局面を探す。考えすぎて、かえってわけがわからなくなる。

いつでもアイディアがないのは、情報が足りないから。それに尽きるはず、じゃなければ、まだまだ考えが足りない!多分考えが足りないから!