バカフィルター万歳

暮らしていて、働いていて、言葉にすることは、巧くやろうと思って言うことばかり。

本当は何を考えているのかを掘り下げるなんて、求められていない。それよりはどう答えてもらいたいかをキャッチして言うことのほうが、大事って賢い人は思っているんだろうなあ。上手に生きる、場を読み違わない、間違ったことを言わない、すごいスキル。

読んだ空気が不特定多数の平均値だったら、それは正しい「本心」ということ、ツールとしてはね。でも本当の気持ちなんて、ほとんどの対象に対しては相対的なもので、絶対的に純粋な本心なんて、純粋な生理的欲求(空腹・性欲・排泄欲・疲労)くらいしかないんじゃない?って思う。お腹が減った、眠いっていうのは、タイガイ本心だよね・・・多分。薬でごまかしていない限りは・・・うーん??

東京のやれるレストランを紹介する本が売れていた。実際そこへ女性を連れて行けば、なにやら怪しげな力が働いて、必ず関係をもてる!なんてわけないのがわかっていても、そういう本があると開いてみたくなったりする。んなわけないじゃん!と思いつつ・・・そうやって人を動かす力が、まあ、企画力つうもんだろうなって思う。

でも、正しい本心を上手に捏造する力は、この企画力の妨げになる。だって意外なアイディアっていうのは、誰もが考えているけど、口にしない、言葉にしないことがらだったりするから。アイディアを出す人間はこの「空気読み」フィルターが甘いのだ。だから思いついたことを全部口にだす。出すこと事態が馬鹿だし、ナンセンスだけど、この「言ってはいけないフィルター」「有利に生きようフィルター」がバカになっているから、世界から自由にいろんな感覚で感受することができたり、何かを取り出したりできるんだと、思う。

だからちょっとでもクリエイティブな傾向の人は、ちょっとバカなのだ。

上手にスマートに生きることなんて、アイディアが浮かび、世界と新しいチャンネルが生まれる瞬間にくらべたら、どうでもいい、って思いさえする。

チームで分担できるといい、外と上手にやりとりする人、フィルターがバカな人、いろんなタイプを受け入れてまとめる人、おまけのマスコット。私はマスコットがいいな。