CSR

仕事で経済学のおっかないセンセイと緩慢なるビジネスランチ。都内の上海料理屋で、上品な冷やし中華を挟んで、実にまったりとした話題だった。そんななか、ちょっと初歩的な質問をあえてしてみる・・・。

※以下は2007年度CSRについての2000社対象の調査レポートが掲載されているサイト
http://www.csrjapan.jp/research/trend/index.html

CSRというのは、企業経営的にはどういう位置づけにあるんですか?」
「まあ、簡単に言えば贖罪なんだろうね。経営的な意味で言ったら経費なわけだからマイナス要因だね。だから経営者の方針によって、解釈はいろいろになるだろうね。本業に専念することが社会貢献って考える企業だってあるわけだし。例えば東京海上は、マングローブを植えているよね?あれは保険会社は紙を使うから、その分のCO2削減に少しでも貢献しようっていうことみたいだけどね。えらく遠大なる贖罪だと思わない?」
「じゃあ、CSR予算にプレゼンをする場合は、企業がとれるリターンとしてイメージアップになりますよ、って売り込むのが定石ですか?」
「宣伝とかPRとはちょっと違うんだよ。必ずしもリターンがなくちゃいけないわけでもないよ。その企業の経営者が持っている方針と合致するプランだとか、CSRの担当者が考えているのと近いイメージの社会貢献事業だったら、乗って来る可能性はある。それ自体にリターンを保証するのはおかしいでしょう?ボランティアなんだから。そういうのは企業側が考えればいいんだよ。Nって僕の後輩が、専門でいろいろ講演会しているけど、彼の本読んでみたら?」
「はい、そうします。でもCSR財源に営業をかけるなら何が大事なんだろう?ターゲットにしている会社が社会に謝りたいことに、事業がマッチすればいいのかしら?」
「そういう宛書もまあ大事だけど、その事業のプロモーターがどんな目的で何をしようとしているのかを具体的に固めて、誰かこれに賛同する人はいませんか!っていう姿勢が基本だよね。そういう意味では普通にビジネスと同じで、売るものがはっきりしていないと、企業っていうのは金を動かせないってことだよ。誰か人を紹介するにしても、そのプロモーターの話を聞かないと動きようがないな。」
「やっぱり。プロモーションがやわいと、売りようもないか。」
「誰か適当な企業の担当者を紹介しろっていうならしてあげるけど、君の仕事じゃないんでしょ?それじゃあなお、わけがわかんないよ。」
「ごもっともです。」