マーク・ダイオンの驚異の部屋

旧東京医学校の建物は東大の博物館の分館になっている。優雅なる小石川植物園の中にある。古い建物特有のホコリ臭い匂い。もう研究者がいなくて、何のためにあるのかわからない資料を分類して、展示している常設展に駆け込みで入る。16時には閉めてしまうので、間に合ってビックリ。

本当に何に使うのかわからない剥製や、骨の標本、瓶詰めの動物の胎児。それから工学部で使っていたらしい工具みたいなもの。やたらにハンドルのついたぜんまい仕掛けの時計みたいなものや、秤みたいなものや、歯車の組み合わさった何かの機械、小腸の巨大モデル、牛の体の断片モデル、膨大な鉱物のサンプル・・・これって何に使ったんだろうか?となんの解説も(わざと)ない過去の学問の残骸、遺物のような・・・言っちゃえばゴミ?ずっと無目的に倉庫に入っていた過去をながめつつ、考える。うーん・・・全館キョウレツにホコリ臭い。茗荷谷から筑波大附属の杜を抜けて坂を降りたつきあたり。

連絡していいもんか?考え中だったhkさんに思い切って電話。東大のホコリと巨大ソクラテスに毒されてしまったみたいで、遠慮が吹っ飛んでしまった。怖々だったけど、存外元気そうだった。