夏の嵐

夏の嵐。雷が近い。昼間だというのに、稲光が空を走っていて、爆発みたいな雷が響くと、歯がうずく。PCは大丈夫だろうか?東京電力のHPにそういう警報が出ているみたい。

雷は、大音量で鳴りつづける。近かったり、遠かったり。先に部屋がフラッシュで光るので、時計の秒針を見て、遠いとか近いとか思う。

こういうものは傍観するしかないんだけれど。

空が放電したいだけ、気の済むまでさせるしかないんだろう。轟音を上げて空中に吐き出される電力は、メガトンエネルギーで、多分これをぜんぶ確保する方法があれば、今夜の東京の都市電力なんてすぐまかなえてしまいそう。映画ならタイムマシンを動かせるくらいだもの。

豪雨、細い水の棒が地面にささるみたいに、確信的に降り注ぐ。

空中で飽和したエネルギーが、夏の空に放出されている。

やりたいだけ、やればいいんじゃない?もうしょうがないもの。