いろんなはだか

夏になると銭湯が恋しい。

近くにランナー基地として盛況な普通の銭湯がある。いつも混雑していて、銭湯なんだけどジムのロッカールームみたいな雰囲気。ランニングステーションにはトレーナーがいたりして、もっと格好いいんだろうけど、そこは銭湯だから、パーマヘアのおばちゃんが番台にいるし、ランナーが多い銭湯、頑固なまでに。

走っている人たちは身体がきれいなんじゃないかと思うけれど、そういうわけでもない。グラビアやなんかで見慣れているオーソドックスな「きれいな裸体」というものは、逆に特異で、上半身と下半身でボリュームがすごく違うとか、ウエストがすごく上とか下とか、太っていないけれど下腹が出ているとか、お尻が金魚みたいとか・・・ふり幅が広い。それぞれにご亭主とか彼とかいるんだろうから、それはそれで納まっているんなら、別にいいんだろう。必ずマスコミのレベルの身体じゃなくちゃ、だめ、ってことでもないんだろうなと銭湯に来ると思う。女性の身体がきれいかどうかは、相当主観的な問題なんだろうな。

「銭湯へ行くと、いわゆるきれいな裸体をしている人はとてもレアで、それぞれバラバラなスタイルをしているんだよね。20人女がいれば、20通りの身体つきがあるの。」「ふうん・・・俺、そんなに大量の女の身体見たことないから、想像つかないよ。仮に集団ストリップを観たとしても、そういう身体は商品だから、ある程度の矯正がかかっているもんな。素人女の裸を大量に見るのは、かなりハードル高いなあ。」意外に共感してもらえなくてがっかり・・・でもそれはそうだ。私が普通の男性の裸体を大量に見たことがないのと同じ。コドモのころにはあるけれど、意識して見るってことはないもの。

ふうん。面白いね。