敵は男ばかりじゃなかった・・・。

知り合いで離婚調停中の人がいる。

夫だった人は、若くして結婚した妻にすごく執着していて、しかも無職に近い状態。生活費は稼いでほしいのに自由を許さない。仕事先の男性の参加する呑み会にも出られず、束縛されていたそう。いろいろうんざりしていたけれど、これも人生とあきらめていたようなところで、子どもを授かる。

産んで、すぐ仕事に戻り、生まれたての子を保育園へあずけた。夫は男さえ遠ざけておけば、安全だと思っていたらしいけれど、うかつだったね。保育園には、ひとりで稼いで、子どもを育てているシングルマザーがいっぱい。赤ん坊の時から子どもを預けている人の事情というもの、すぐ意気投合してしまう。他の人の生活を知るにつけ、子どもひとりだって育てるのが大変なのに、なんで亭主の面倒まで見てんのよ!あたし!?という素朴な疑問がわいてくるじゃない?どうせ負担が同じ、もしかして軽減される?当然離婚でしょう、そんなもの。ということに。

決定打は決して浮気でも、男の存在でもなかった。男の敵で一番恐ろしいのは自立した強い女。

彼女は妥協せずに離婚調停に臨んでいる。もう二度とあんな思いはしないって思っているから。
どんな謀略をもっても、すでに「自由」を知ってしまった人間をもう一度飼いならすことはできない。
あとは、前頭葉を破壊するか、命を奪いくらいしか、自由を剥奪する方法なんてない。
自由の代償は大きいかもしれないけれど、心の芯にある尊厳ほど大切なものなんて、ない。

うかつだったね・・・。