左右対称

野田秀樹は左右非対称な顔をしている、というよりも左右が断層でずれているようにさえみえる。ピカソの泣く女みたいだ。脳が特殊だから、顔も特殊?だんだんジャン・ルイ・バローみたいになってきた。極端に才能がある人は、顔の断層がずれる?

昔無理やり会わされた東大の医学生も、顔の左右が違う人みたいだった・・・というより地震かなにかで左右の顔がちょっと縦ずれしたみたい。それがどうにも気持ち悪くて、どうしても嫌だった。こういうものには直感というか、生理的な感覚がついてまわる。

まあ、もっとも向こうにしたって、地味でデブでバカのくせに理屈っぽい女なんて願い下げだったろう。取り持った人は完全に私に恩を着せていたけれど、彼にしたら気の毒なことだったのかもしれない。東大生は顔の断層がずれやすい?ストレスフルだから?天才ばかりだから?

最初に受精卵が二分割されるときに、顔の対称・非対称の具合が決まるというのは、インチキだろうか?
限りなく均等に割れていくことを、卵は目指していて、それが均等なら均等なほど、その卵の遺伝子は優性なのだというのも、インチキ?だから伝染病に強く、生物として強靭な固体は、動物であろうが、植物であろうが、ウィルス細菌の類にいたるまで、左右が対称に近いはず・・・これは妄信なんだろうか?

だから・・・というわけではないけれど、初対面で相手の顔の印象が左右対称かどうかを、ものすごく気にしているらしいということが、このごろわかった。鏡を鼻の上に立ててみて、自分の顔に近ければ、あなたの顔はかなり対称なのだ。それをやってなかなかそうなのは、カイル・マクラクランと、オダジョーの嫁さんくらいしか知らない。どこか非人間的な印象の美貌の二人は、むしろ珍しい人たちなわけで。でもまるで違う人の顔が突如合体しちゃったというほどにずれているというのは、多分、そのご縁のなかった医大生も、特殊だったように思える。

つまり、いたって普通の人を探しているのだ。なるべく優性な遺伝子をもっていて、社会的に平均値の能力をもつ、元気で明るい安定した相手。何年生きても、驚くほど素直な大人の。何の相手であれ、そうあってほしい。