うれしいお知らせです。神様は基本願いをかなえるんだってさ♪

なんかのホンに書いてあったけど、神様は基本人間の望みをかなえてくれるんだって。

でも「彼がほしい」って願っていたとしても、どういう彼とどこで出会って、どうしたいのか、相当に具体的なイメージをお願いに添付しないと、プロットまで考える余裕はないんだそう。願い事をする人間はたくさんいるから。つまり「来週の水曜日の午後3時に、五反田の駅前で、やさしくてハンサムで仕事のできる男とキスがしたいです。」くらいの具体性が必要ってこと?なかなか面倒くさいです。「やさしいっていっても、物腰が甘いのは苦手なんで、人間的にまだ柔らかいところがあるかんじ、でお願いします。あとですねえ・・・私の注文のハンサムというのはですねえ、鼻筋が通っていて、目と眉毛が離れていて、頬骨の下が長い長方形で、できれば声はウルトラバスがいいです。背は170センチはあるといいですね。」みたいなさ。

ミュリエル・バルベリという人は少し変わっている。前の本も変だった。

今度の本は、異常に謙虚で皮肉な市井の独学者が、まるでヘンリー・ダーガーのように、いやむしろそれよりも完璧に無名のまま死ぬという話。日記だけを抜け殻のように残して。その日記というのも、いろんな見識があるけれど、それは私の身分とはつりあわないという話題ばかり。美貌でもないし、金持ちでもない人のフランスでのステータスというものは、日本とあまり変わらず、だけど。

私には誰も値しない・・・と裏返しに書いてる気もする。ある種の秘密結社みたいな。究極の趣味集団みたいなのが好きなんだろうなあ。アイデアは面白いけれど、あまり好きじゃない。他の解釈もあるのか?この作家はとにかく「趣味の問題」にこだわる人なのだ。

日本が好きな人らしくて、唯一主人公の不細工な中年女の趣味を解する王子様として日本人「オズ」が登場する。
作家は日本好きが高じて、ついに京都に移住しちゃったみたい。次回策は日本が舞台なんだって。

それって小津安二郎の遠縁の設定で、でも小津は実在の人物だから、親戚だってフィクションじゃまずいんじゃ?
それは小津であり、きっとOZでもあり、偽者の魔法使いなのか本物なのか?


・・・なんだかちょっと気に入らない。