Julie Delpy に嫉妬

嫉妬というのは、負けの決まった試合のようなので、避けてきた感情だったけれど、でも彼女パブリックな人だし、映画女優で監督だし、別にかまわないわよね?と嫉妬している。

ゴダールのミューズ?それから私が観ようとする映画になぜか現れる女なのだ。仕事で観たアメリカ映画の「三銃士」、キェシロフスキの「白の愛」それからもいろいろと。地味な顔立ちで色素の薄い、スラブ系かも?はかなげで過激。線が細いくせに気ばかり強くて破滅的。熾火のように男の心にくすぶり続けるあの力。この頃お尻が大きくなって、あの少女のような儚げなアヤウイふらふらが消えてきて・・・ちょっといい気味だ。
一言で言うなら「魔女。」彼女が中世に生まれて権力者側じゃなかったら、後ろでに吊り下げられて肩の関節をはずされ、3日3晩絶叫して挙句火あぶりになる。異端審判の拷問は知れば知るほど残酷趣味のきわみだけれど、魔女に生まれるのは、楽しそうだ。21世紀だしね。儲かりそうだよね。

そういう女って、そこそこキレイで、利己的。使えると思えば信じてもいない正義正論だって持ち出すし、一見して感覚的で独特、世の中の常識が通用しない別の惑星の生き物みたい。でもすごく頭が切れるし計算もしている。ズンベラボウのぼんやりに見えても、守ってあげなくて大丈夫よ!ポーズだけ!あるいは逃げる準備をしてるだけ。

そしてそのすべてを赦されてしまう。ああ、また・・・カトンボのように揺らめく炎に飛び込む男を見ると思う。

うらやましい!