人の頭の中をのぞきたい

本というのは、面白い。時間がたっていても、距離が離れていても、それを書いている人の頭の中がちょっとわかるから。

会ったこともない人の秘密の告白を聞いているみたいな気がすることがある。そういう本ばかり読むからかもしれない。
よほど他人が何を考えているのか知りたくてたまらないんだなと思う。絵を見に行きたいときも、映画でもそう。作った人の頭の中がどうなっているのか、それを想像すると、たまらない。のぞき趣味?変身願望?ちょっとした変態だということは、しょうがない認めてもいいか。

だからもしテレパシーがつかえて、人の思考が読み取れたら、ハブ駅に行って一日中座っているといいかもしれない。何千何万という人が一斉に考える。
四方八方から思考が飛んできて、ラジオを何万台も一度につけたようなかんじになるのかなあ。

壺を眺める老女の過去を楽しむというのもいいかもしれない。平日の昼間に国立博物館あたりの常設展に来る人など、頭にどこか変わった何かがあるに違いないのだ。

もちろん、テレパシーにはスイッチがあると便利。24時間そうなんでも聞こえるとうるさそうだし。混線するのはかなわない。

相当気をつけて、まわりの人には気付かれないようにしないと。

あら、でも私がそうでないと、どうして言える?