いつも午後5時ちょっと前

窓辺で本を読んでいた、ふと文字が拾いにくくなった。すぐさっき、5時にはまだ明るかったのに、暗くなり始めたと思うと空は急に夜になる。

どうして出会った人は別れたがるんだろう?そしてそれを決めるのは他人なんだろう。そういう大事な鍵だか呪文、パワーを持てたことがない。仕事柄永続的な組織に所属することはない。誰かが私を思い出し、なにかの偶然で制作チームに紛れ込んで、誰かが「こいつはいらん」と気づくまでいる。いつかなにかのきっかけにストンと空が夜になるみたいに、突然別れがやってくる。止めることができない。夜になってもまだ続く関係は、私から結ぶことなどできない。

私が新しい人間関係をつくりたくても、向こうはそうしたくない。どうしていつもそうなんだろう。別に男女関係なく、新しい人間関係は不可能。
通りすがりにちょっとだけ、立ち話をして、そして行ってしまう。どうせそうなら、名前も知らない方がいい。