タイヤは切ない・・・

なぜか昔公園にゴムのタイヤがいくつかあった。寒くなってくると、思い出すのがあの温もり。

重くて臭くて、転がすにも難儀で、どう遊べというんじゃと子供ながらに思っていたけれど、真冬の晴れ間など、太陽の熱を吸ったタイヤにうつ伏せになってみると、じんわりと温かくて、でもゴム臭くて、うっとりするような温かさとゴム臭さのせめぎあい。世の中には快・不快を同時に内包するものが存在しうる・・・タイヤに教えられた。

そんな感覚は、報われない恋に似ている。

別名: 地獄から来た犬(@ブコウスキー